英歌手エルトン・ジョン(72)が15日に発売となる自伝「Me」の中で、麻薬と酒の飲みすぎで大暴れした末、大失態を演じた過去について明かしているとニューヨーク・ポスト紙が報じた。

同著によると、1983年、フランスのカンヌに滞在中だったジョンはある朝、あまりの光景にショックを受けたという。「ベッド以外の家具は全部、粉々になり、アシスタントの部屋の中が、しっちゃかめっちゃかになっていた」と振り返っている。

アシスタントに「全部、あなたがやったんです」と言われても、「あり得ないと思った。覚えていたのは、最高に素晴らしい時間を過ごしていたことだけだった」と書いている。

当時、カンヌでミュージックビデオを撮影中だったジョンは、ホテルのバーで英人気ロックバンド「デュラン・デュラン」と共に酒を飲んでいたが、1時間のうちに8杯かそれ以上のウオッカ・マティーニを流し込んだ上、コカインも吸って撮影に臨んだという。

撮影中に裸で床を転げ回り、マネジャーを殴りケガを負わせるなど、大暴れだったらしいが、「当時、この事件についていろんな報道が流れたので、どれが事実なのかわからないが、酒を飲んで楽しかったことしか覚えていない」としている。

ホテルに戻ったジョンは、部屋を破壊した揚げ句に気を失ったようだ。翌朝、あまりにもめちゃくちゃになった部屋の様子に、アシスタントと2人で笑い転げたという。

これで反省したかにみえたジョンだったが、「この事件が人生に与えた影響といえば…ウオッカ・マティーニをもっと飲むことに決めたことだった」と述懐している。(ニューヨーク=鹿目直子)