1979年の大ヒット曲「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」などで知られ、80年代に一斉を風靡(ふうび)した歌手クリストファー・クロス(68)が6日までに、新型コロナウイルスに感染したことをフェイスブックで告白した。現在入院はしておらず、自宅で看病してもらいながら自己隔離をしているというが、「おそらく今まで経験した中で一番最悪の病気だろう」と現状をつづっている。

 

「アメリカで増え続ける新型コロナウイルス陽性者の1人になったことを報告しなければならないことを申し訳なく思う。SNSで医療問題について話をする習慣はないが、この病気がいかに深刻で伝染性があるかと言うことを皆に知ってもらいたい」と公表した理由を説明。「今もなお新型コロナウイルスを信じていない人やねつ造や陰謀説だと思っている人たちへの私からのアドバイスは、世界中で急速に燃え広がる炎のように蔓延する死に至る病気だと今すぐ理解することだ」と警鐘を鳴らしている。

 

1979年にアルバム「南から来た男」でデビューしたクロスは、81年のグラミー賞で史上初となる最優秀アルバム、最優秀楽曲、最優秀レコード、最優秀新人賞の4冠を達成し、今年初めにビリー・アイリッシュが主要4部門を独占するまでこの偉業を成し遂げたアーティストは出ていない。(ロサンゼルス=千歳香奈子)