新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、エンターテインメント業界も大打撃を受けている。もちろん、アイドル界も例外ではない。

乃木坂46などの坂道グループをはじめ、AKB48グループ、ハロー! プロジェクトのアイドルグループなども、ライブや握手会などのイベントが次々と中止になっている。多額の損害を被ったグループもあり、厳しい現状が続く。

さらに、無数に存在する地下アイドルグループは、体力のある「大手」以上に苦境に立たされている。ライブハウスで大人数が集まるステージイベントはもちろん、握手会はじめ、「チェキ会」や「ハグ会」など、収入源の生命線である接触系イベントはほぼ開催不可能だ。自転車操業のグループも少なくなく、中にはメンバーへの給料支払いさえ危ぶまれる運営もある。

アイドル業界に詳しい関係者によると、地下アイドルたちは切実に窮状を訴えているという。「自宅待機が増え、活動はSNSや配信アプリなど、インターネット上に限られています。これらを急にマネタイズさせるのは難しく、アイドルたちの収入減は止まりません」と説明する。

地下アイドルの給与体系は成果報酬型も多く、イベントや直接のグッズ物販などがないと、給料が実質「ほぼゼロ」のグループもあるという。関係者は「コロナの影響が出だしたのが2月下旬からということもあり、志半ばながら地下アイドルを辞め、年度初めから一般企業に就職するメンバーも増えています」と明かした。

「大手」はもちろんだが、地下アイドルの実情はより深刻だ。夢を追いかけるメンバーたちも、応援するファンも、1日も早い収束を切実に願っている。