新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなったコメディアン志村けんさん(享年70)が、70年代後半から音楽専門誌に執筆していたレコード評が復刻されることが26日、分かった。

お笑い界の巨匠として知られる志村さんだが、実は大の音楽フリークだったことは知る人ぞ知る話。ビートルズの来日公演を見に行ったり、テディ・ペンダーグラスの楽曲を使ったヒゲダンスのパフォーマンス発案などは、いかにも音楽マニアらしいエピソードだ。

70年代後半~80年代後半にかけて、洋楽月刊誌「JAM」(シンコーミュージック)に「ソウル、ブラック・ミュージック愛好家」の肩書で連載。そこでは、プリンスやチャカ・カーン、スティーヴィー・ワンダー、ダイアナ・ロスらのアルバムに対しての思いを寄稿した。豊富な知識に裏打ちされた視点と文書のタッチは、鋭くも温かいレコード評として評判だった。

志村さんが亡くなったことで、クラシック・ロック情報サイト「MUSIC LIFE CLUB」が、追悼コーナー「志村けんが愛したブラック・ミュージック」を設置。ファンに対し、再掲載のリクエストを呼び掛けて5月1日から順次、原稿の復刻掲載する。

リクエストなどの詳細はhttps://www.musiclifeclub.com/ もしくはMUSIC LIFE CLUBツイッター@musiclife_clubまで

◆志村けんさん執筆の全アルバム・レヴュー

<1>ブラザーズ・ジョンソン「ライト・アップ・ザ・ナイト」1980/4

<2>プリンス「愛のペガサス」1980/4

<3>ミリー・ジャクソン「ミリー・ジャクソン・ライヴ」1980/4

<4>エアプレイ「ロマンティック」1980/5

<5>ピーター・ブラウン「恋のスターゲイザー」1980/5

<6>ロバータ・フラック「ダニーに捧ぐ」1980/5

<7>スモーキー・ロビンソン「ゼアズ・スモーク」1980/6

<8>スピナーズ「ワーキング」1980/6

<9>ルー・ロウルズ「愛の語らい」1980/6

<10>チャカ・カーン「ノーティ(じゃじゃ馬馴らし)」1980/7

<11>ブッカー・T・ジョーンズ「ベスト・オブ・ユー」1980/7

<12>アル・ジョンソン「セカンド・ウインド」1980/8

<13>グラディス・ナイト&ザ・ピップス「アバウト・ラヴ」1980/8

<14>レイ・パーカー・JR&レイディオ「誓いのセイム・タイム」1980/8

<15>コモドアーズ「ヒーローズ」1980/9

<16>マンハッタンズ「マンハッタン・ミッドナイト」1980/9

<17>ダイアナ・ロス「ダイアナ」1980/9

<18>ミリー・ジャクソン「フォー・メン・オンリー」1980/10

<19>スピナーズ「キューピッド」1980/10

<20>テディ・ペンダーグラス「TP」1980/11

<21>アシュフォード&シンプソン「ミュージカル・アフェア」1980/11

<22>シリータ&ビリー・プレストン「ワン・モア・タイム」1980/11

<23>マイケル・ジャクソン&ジャクソンズ「トライアンフ」1980/12

<24>オージェイズ「たそがれのバラード」1980/12

<25>スタイリスティックス「愛よ急げ」1980/12

<26>レイ・グッドマン&ブラウン「マイ・プレイヤー」1981/1

<27>ドナ・サマー「ワンダラー」1981/1

<28>スティーヴィー・ワンダー「ホッター・ザン・ジュライ」1981/1