ディズニーの大ヒットアニメ「アナと雪の女王」(2013年)を舞台化した同名のブロードウェーミュージカルが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて再演を待たずして打ち切りとなることが明らかになった。

映画のヒットを受けてブロードウェー化が決まり、18年の初演から2年以上にわたって130万人以上の観客を動員してきたが、3月12日から全てのブロードウェー劇場が閉鎖されたことで11日の公演を最後に上演が中止されていた。今週に入って、9月6日まで閉鎖の延長が決まったことを受けて撤退を余技なくされたという。大手ミュージカルの作品撤退は初めてとなる。

ディズニーは同作以外にも「ライオンキング」と「アラジン」もブロードウェー化しているが、劇場閉鎖に伴って全てのショーを継続することができなくなったことが要因と説明している。

地元メディアによると、「アナと雪の女王」は他の2作品と比べて興行収入面で苦戦を強いられていたことから、再開しても集客数を伸ばすことは難しいと判断したと伝えている。残る2作品は再開を目指している。「アナと雪の女王」は今後は北米ツアーの他、日本を含む海外での公演も予定されている。

製作会社は、世界的なパンデミックが公演を継続できないほど世界経済を変えるとは想像もしていなかったと語っている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)