関西を拠点にした講談師で元参院議員、旭堂南陵(きょくどう・なんりょう)さん(本名・西野康雄)が30日午前10時36分、膵臓(すいぞう)がんのため、兵庫県西宮市の自宅で亡くなった。70歳だった。

親しい関係者によると、しばらく前から体調が芳しくなく、今年夏にがんが見つかり、闘病生活に入っていたという。進行が早く厳しい状態だったが、それでも、7月23日に大阪・国立文楽劇場での公演にはリモート出演していた。

南陵さんは、大学在学中に3代目旭堂南陵に師事。72年にデビューし、06年には4代目南陵を襲名した。

講談師としては、人権問題をテーマにした活動にも精力的に取り組んだ。89年の参院選兵庫選挙区で旧社会党公認として出馬して当選。NHK連続テレビ小説「やんちゃくれ」「あさが来た」など、俳優としても活動した。

葬儀・告別式は近親者らで行う。喪主は講談師の長男旭堂南也(きょくどう・なんや、本名西野晶雄=にしの・あきお)さん。後日、お別れの会を開く予定。