3月中旬に新作映画の撮影のために滞在していたオーストラリアで、新型コロナウイルスに感染したことを公表した米俳優トム・ハンクス(64)夫妻が8日夜、撮影再開に向けてオーストラリアに戻ったことが明らかになった。
地元メディアの報道によると、ハンクス夫妻はプライベートジェット機でゴールドコーストに到着後、同国で定められている2週間の自己隔離を行うためにホテルにチェックインしたという。ハンクスと妻で女優のリタ・ウィルソンは、エルヴィス・プレスリーの伝記映画の撮影準備で同国滞在中に感染が発覚し、治療を受けて回復していた。
2人の感染を受けて撮影は中断されていたが、このほどオーストラリア政府が映画の撮影再開を認めたことを受け、関係者らが続々とオーストラリア入りしているようだ。
作品は、バズ・ラーマン監督がメガホンを取り、「キング・オブ・ロックンロール」と称されるプレスリーが世界的スターになるまでの軌道を描いたタイトル未定のもの。ハンクスは、プレスリーを見いだしてスターに育て上げたマネジャーを演じる予定。
夫妻は回復して米国に戻った後、治療や研究への協力活動を行ったりマスク着用を呼び掛けるなど、感染予防対策にも一役買っていた。
(ロサンゼルス=千歳香奈子)