NHKは16日、都内の同局で、大みそかの「第71回NHK紅白歌合戦」(午後7時30分開始)の出場者発表会見を行った。

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新型コロナウイルスの感染が再び拡大している中だけに、加藤英明チーフ・プロデューサーは「放送もできないのではないかと議論したこともあった」と、発表までこぎ着けたことに安堵(あんど)の表情を見せた。

それでも、初出場は10組と世代交代を印象づける。aiko、いきものがかり、島津亜矢、AKB48ら常連組が選に漏れた。加藤氏は「今年の活躍、世論の支持、番組の企画・演出の3点から総合的に判断した」と個別の論評は避けたが、コロナ禍で思うように活動ができなかった歌手らが涙をのんだ。

一方、ミスチルは08年以来2度目、海外で活躍するBABYMETALは初出場。「ミスチルは日本を代表するスーパーバンド、BABYMETALは出てもらいたかったアーティスト」と評し、念願がかなった形だ。

昨年も特別枠で5組が出場。「視聴者の期待の高いアーティストがいたら、最後まで可能性を探りたい」と、サプライズ出演を否定しなかった。

嵐は中継での出演が濃厚だ。「5人での(活動休止前)最後なので大きな期待をしている」としたが、大みそかのライブの概要も未定なため、演出についての明言は避けた。

今年は無観客での開催で、中継の増加が報じられたが「中継がコロナ禍にふさわしいか分からない」とし、例年同様のようだ。【放送担当=竹村章】