米トランプ大統領の顧問弁護士で元ニューヨーク市長のルドルフ・ジュリアーニ氏(76)が、19日にワシントンの共和党全国委員会本部で行った会見中に黒い汗を流したとして、SNSをにぎわせている。

約90分間に及んだ会見で、ジュリアーニ氏は大統領選において民主党関係者による大規模な不正があったと熱弁をふるい、バイデン氏の勝利は不当だと「陰謀論」をぶちまけたが、会見の後半に突如として両側のこめかみから黒い汗が流れ始めた。SNSでは「プロのヘアメークを雇わないからよ」「髪染めを自分でやって失敗したみたい」「美容師の染め方が悪かったのでは」といった書き込みが相次いでいるが、ニューヨーク・タイムズ紙はヘアカラー以外のものによる可能性を指摘。会見前に、もみあげ部分などにマスカラやタッチアップを大量に使ったのではないかと推測している。

USAトゥデイ紙も専門家の「明らかな染色剤による災難」との言葉を紹介し、組合に所属するプロに任せるべきだったと伝えている。

具体的な証拠は示さずに不正選挙を主張して法廷論争を続けるトランプ陣営。それを支えるジュリアーニ氏が流した黒い汗だけに「トランプ大統領の法的戦略がメルトダウンした」とやゆされている。

同氏は大統領選後にも、高級ホテルと間違えて予約してしまったと思われる火葬場とアダルトショップに挟まれた「フォーシーズンズ」という名の造園業者の敷地で会見を行い、失笑されている。

一方、この会見にジュリアーニ氏とともに出席した息子アンドリュー氏が、20日に新型コロナウイルスの検査を受けて陽性だったことを公表した。アンドリュー氏によると、軽い症状があったことから検査を受けたところ感染が判明したといい、現在は隔離措置を行うとともに濃厚接触者の追跡を行っているという。現時点で、ジュリアーニ氏の感染は明らかになっていない。(ロサンゼルス=千歳香奈子)