第71回NHK紅白歌合戦が31日、東京・渋谷のNHKホールで行われた。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、史上初めて無観客で開催された。観客がいない分、1階は客席の半分以上をつぶしてステージを拡大。ダイナミックな演出をみせる一方、ホール以外にも同局内の複数のスタジオを使用した。舞台転回の際に、歌手同士やバックダンサーらの接触を避けるためだ。

オープニングも例年とは全く違った。総合司会の内村光良(56)は2階のルーフステージに立ち、紅組司会二階堂ふみ(26)白組司会の大泉洋(47)も1階のステージで離れて立つなど、ソーシャルディスタンスを意識した演出だった。出場歌手が勢ぞろいするシーンもなく、映像で紹介されるだけだった。

それでも、Hey! Say! JUMPの歌唱の前には山田涼介が事前に医師にインタビューした映像を流したほか、歌手の紹介の時にはVTR映像をふんだんに使うなど、視聴者を見据えた演出が増えた。出場者の掛け合いの時間もないため、1人あたりの歌唱時間も長くなったとみられる。

今回は特別審査員も1人5票で、お茶の間の視聴者も最大5票を投票。263万5200票だった紅組が、138万3180票の白組に勝利した。