吉永小百合(75)が4日、都内で行われた国際対がん連合日本主催のワールドキャンサーデー ライトアップ点灯式に登壇した。

ワールドキャンサーデーは、がんのために世界中で人々が一緒にできることを考え、行動を起こす記念日。吉永は主演映画「いのちの停車場」(5月21日公開)で初の医師を演じたこと、成島出監督も17年に肺がんを宣告され、闘病生活を乗り越えてメガホンを取ったことから、イベントの趣旨に賛同して初めて参加した。

吉永は劇中で在宅医療を行う医師として小児がんの少女と向き合う場面も演じた。「私は映画俳優。命の大切さを、映画を通して伝えていきたい。志願して医師を演じ、患者の悩みを聞いて寄り添う大切さを初めて知りました」と目にうっすら涙を浮かべて語った。

また音楽家坂本龍一(69)が1月21日に直腸がんを公表後、初の肉声となるビデオメッセージを寄せた。

「僕自身もキャンサーペイシェント(がん患者)。がんとともに生きる人たち、世界的にたくさんいるわけですけども、より広く応援していただきたい。特にがんを抱えている子ども本人、家族に対するサポートという意味でも、より広く認知が広がることが大切」

坂本は14年7月に中咽頭がんを公表、治療後、15年8月に吉永の主演映画「母と暮せば」の音楽制作で復帰。20年1月に一緒に沖縄県宜野湾市でチャリティーコンサートを開くなど親交が深い。吉永は「しっかり治療なさって、お元気で私たちの前に来てくださると思っています。早くお元気になっていただきたい」とエールを送った。【村上幸将】