作家・池波正太郎氏原作の「鬼平犯科帳」「仕掛人・藤枝梅安」映画化決定製作発表記者会見が12日、都内の帝国ホテルで行われ、主人公の長谷川平蔵を松本幸四郎(48)が演じると発表された。

「鬼平犯科帳」は過去、テレビ時代劇として4作、製作されており、今回が5作目となる。長谷川平蔵は、1969年(昭44)にテレビ朝日系で放送された初代は、幸四郎の祖父松本白鸚、75年から同系で放送された2代目は丹波哲郎、80年から同系で放送された3代目は萬屋錦之介、89年にフジテレビ系で放送された4代目は中村吉右衛門が、それぞれ演じた。

幸四郎は「5代目長谷川平蔵、松本幸四郎です。すこぶる興奮しております。鳥肌が立つ思いでいました」と思いを語った。その上で「傑作でもありますし、それに加えて祖父、おじ、錦之介のおじさま、丹波さんと、とても近い存在が演じておりました作品でもありますので、本当に驚きと言いますか、喜び以上に驚きと思っております」と感慨深げに語った。

5代目を継ぐ思いを聞かれると「やりたい…それしかなかったですね。根拠のない自信が、即答させた感じですね。幸せしかない。祖父の『鬼平』はリアルタイムで見てはいませんけども、ひたすら幸せ。これを通って5代目を作りたい。新たな『鬼平』ですけど、通り抜けて進化した『鬼平』を見せたい」と覚悟を語った。

吉右衛門に報告したかと聞かれると「(鬼平を)させていただくということは前にお話ししました。ご報告に、うなずかれた。これが全て。私自身、おじの『鬼平』には2度、出させていただきました」と語った。家族に報告すると「家族にはやることに関して言いましたけど『あぁ』『え~』…『あ』と『え』しか言葉がなかった。深い意味、驚き、喜び…自分含めて実感していくと思います」と語った。

池波氏生誕100年にあたる23年5月から映画版を撮影し、同11月から連続ドラマシリーズを撮影予定。24年5月に映画を公開と同時に、連続ドラマシリーズを配信するという。