TBS系「渡る世間は鬼ばかり」やNHK連続テレビ小説「おしん」など人気ドラマを手掛けた脚本家橋田寿賀子さんが急性リンパ腫のため、4日、午前9時13分、急性リンパ腫のため、亡くなったことが5日、分かった。

95歳だった。一般財団法人 橋田文化財団が発表した。

同財団によると、今年2月下旬、都内の病院に入院し、治療に専念。3月中旬に熱海市内の病院に転院。4月3日、熱海市内の自宅に戻り、4日に静かに息を引き取ったという。「おしん」「渡る世間」に出演するなど親交の深かった泉ピン子が橋田さんの最期を看取った。

「故人の遺志により、通夜、告別式は執り行わず、本日5日、荼毘(だび)に付されました。皆様へ事前にお知らせできませんでしたことをお詫び申し上げますと共に、ご理解を賜りますようお願い申し上げます」と記した。

「弔電、供花供物、香典につきましてはすべてご辞退させていただきます。なお、お別れの会などにつきましても、遺志に従い、行う予定はございません」としている。

同財団は、今後も活動を続けていくという。

◆橋田寿賀子(はしだ・すがこ)本名岩崎寿賀子。1925年(大14)5月10日、京城(現ソウル)生まれ。日本女子大国文科、早大芸術学科を卒業。49年に松竹脚本部入社。作品には恵まれなかったが、石井ふく子プロデューサーに出会い、59年ごろからテレビドラマの脚本を書く。60年に松竹退社し、64年「愛と死を見つめて」「ただいま11人」、期間平均視聴率52・6、最高視聴率62・9%を記録した83年の連続テレビ小説「おしん」など多くのヒット作を生む。61年にTBS勤務の岩崎嘉一氏(のち制作局局次長)と結婚するが、89年に死別。88年に紫綬褒章。92年、私財を投じ、後進の育成を目的に橋田文化財団を設立。04年には勲三等瑞宝章を受章。血液型B。

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