NHK正籬聡放送総局長が21日、東京・渋谷の同局で定例会見を行い、一部ウェブメディアで終了が報じられた「クローズアップ現代+」(火~木曜午後10時)について、「あのニュース見て驚きました。見解の通りで、終了を決定したという事実はありません」と述べた。

報道では、幹部から担当部門に放送終了に向けた指示が出ているとされるが、これを議論する資料の存在については「私は知りませんでした」。また「100年続く番組もあるかもしれないが、よりよい番組にするための議論は自由。総局長が決めたら右向け右、左向け左と、そういう組織ではないと思っている。そこは自由に現場で議論していく」と話した。

今月9日、「クロ現」を21年度で終了させ、来年4月から別番組を放送することが決定したという内容の記事が報じられていた。

同局広報局は報道を「事実無根」と否定。ホームページに文書を掲載し、記事について「2021年4月9日、一部ネットメディアで、NHKが『クローズアップ現代+』の終了を決定したとする記事が掲載されましたが、まったくの事実無根で、大変遺憾です。執筆者に対し抗議するとともに、記事の削除を求めてまいります」としていた。