市川海老蔵(43)が22日、都内で、「海老蔵歌舞伎」(5月29~30日、東京・明治座、6月4~13日、京都・南座)に関する記者懇親会に出席した。

「実盛(さねもり)物語」では、長男堀越勸玄君(8)と親子共演する。海老蔵の祖父と父、父と海老蔵も共演した演目であり、34年ぶりに成田屋親子の「実盛物語」が実現する。海老蔵は「年齢的に(勸玄君が演じる)太郎吉はぎりぎり。8歳ですからね。順調に背も伸びてるので。一生に1度のチャンスです。私も父とやって思い出深い役。子供にとっても大役でありながら思い出に残る役。彼と体現できるのは非常にうれしい」と話した。

新作舞踊「KABUKU」は、音声SNSアプリ「Clubhouse(クラブハウス)」で話したことがきっかけで誕生した。江戸時代の京都に生きる人々を描き、現代の渋谷スクランブル交差点へと時空を超えてつながっていくという。クラブハウスで、多くの人と直接アイデアをやりとりできたとした。

勸玄君は初の南座。京都でどんなことを感じてもらいたいかと聞かれると、海老蔵は「まず、舞妓(まいこ)さん、芸妓(げいこ)さんと色事をしないように教育しようかな。もうちょっとたってからだよ、と」と笑わせた後、「出雲阿国が歌舞伎の元だと言われています。銅像がある鴨川を一緒に歩いて、そういう話をしたい。せがれのお母さん(=小林麻央さん)とは、自転車でよく京都を走っていたので、せがれとも自転車で鴨川沿いを走りたい」と、思い出を語った。【小林千穂】