今年2月に米歌手レディー・ガガ(35)の愛犬2匹が誘拐された事件で29日、米ロサンゼルス市警察が5人の容疑者を逮捕したことが明らかになった。

ガガの愛犬フレンチブルドッグを巡っては、散歩代行の男性が2月24日夜にロサンゼルスで3匹を散歩させていたところ、何者かに銃撃されて3匹のうち2匹が強奪される事件が起きていた。胸を撃たれた男性は重傷を負ったものの一命をとりとめ、逃げた1匹は現場で無事に保護された。ガガは盗まれた2匹を無事に返却することを条件に50万ドル(約5250万円)の懸賞金の支払いを提示し、メディアで大々的に報じられたこともあって2匹はその2日後に路上で発見されて無事保護されたことが発表されていた。

警察は現場近くの民家の防犯カメラの映像から銃撃後に2匹を奪って逃走した車を特定し、殺人未遂および強盗事件として捜査を続けていた。地元メディアの報道によると、逮捕された5人の中には2匹を路上で発見したとガガに連絡をし、最寄りの警察署に届けた女性も含まれているという。警察は当初、女性は犯行には関与していない可能性を示唆していた。芸能情報サイトTMZは、女性は懸賞金を受け取る目的で2匹を警察に連れて行くよう犯人グループから依頼されたと伝えており、警察は懸賞金詐欺の可能性もあるとガガに忠告したため、懸賞金は支払われていなかったという。

アメリカではフレンチブルドッグの人気が高く、高値で取引されることもあることから、同犬種を狙った誘拐や盗難が急増している。今回の事件でも容疑者は単純にフレンチブルドッグを狙っただけで、ガガの犬だと知っていて懸賞金目的で誘拐したわけではないと取り調べで供述しているとABCテレビは伝えている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)