4月25日に大阪など4都府県に3度目の緊急事態宣言が発令された。

大型映画館に休業要請が出される中、対象外となった小規模映画館は、新型コロナウイルス感染予防対策をとって営業を続けている。大阪市淀川区にある「シアターセブン」と「第七芸術劇場」も営業を継続。両館の編成を担当する小坂誠さん(33)が2日、取材に応じた。

映画館などは、床面積が1000平方メートルを超える施設が休業要請の対象になっており、両館はその対象外となる。両館とも、席数制限などの感染予防対策を取りつつ、4月25日以降も営業を継続。宣言期間中はアルコール飲料の販売も停止している。だが、小坂さんは「外出先の候補から、映画館自体をなくしてしまっている方がほとんどだと思う」と話す。

大阪府では、吉村洋文府知事が「重症医療の危機」から、不要不急の外出自粛も求めてきた。その影響もあって、ゴールデンウイークの上映作品をめぐっても嘆息する。

宣言発令によって、小坂さんは「特にシニア層を中心に少なくなっているような印象。やはり外出を控えられているところがあるのかな」と言うが、それも、やむを得ないのが現状だ。

例年なら、新作の公開など、ゴールデンウイークには映画館に多くの人が訪れる。両館についても、小坂さんは「作品ラインアップ的にも、お客さんが来てくれそうな作品を狙って入れるということもある。やはり毎年、ゴールデンウイークは混み合うことが多いですね」と説明した。

だが、昨年は休館、今年も苦しい大型連休となった。「新作を公開するのはどうなのかというところもあって、公開を延期した作品もいくつかあります。上映している作品は、本来ゴールデンウイークにやろうとしていた作品とちょっと変わってしまっている」と話していた。【星名希実】