新型コロナウイルスに感染し、19日に亡くなった俳優千葉真一さん(享年82)が、死の直前まで新作映画の製作に強い意欲を持っていたことが20日、分かった。懇意の映画関係者に「本格的な時代劇をやりたい」と熱望。並行して、自ら主演とアクション監督を兼務した79年の映画「戦国自衛隊」の、新版を作る構想も温めていたという。

千葉さんは、先月末に懇談した映画関係者に「日本の時代劇を復活させたい。本格的なのをやりたい」などと熱く語ったという。日本映画から時代劇が少なくなっていく現状を憂える脳裏には、萬屋錦之介さんとともに主演した78年の映画「柳生一族の陰謀」などが浮かんでいたのだろう。

さらに「戦国自衛隊」の新版の構想もあった。芸能生活20周年とジャパン・アクション・クラブ(JAC)発足10周年を記念した自身の代表作で「懐かしい。アクション監督までやって本当に面白かった。もう1回、関わりたい」と、最近も語っていたという。もし製作に着手する話になれば、原作小説の権利を持つKADOKAWAに許可を取る動きもあり得たという。

また、映画「るろうに剣心 最終章 The Final」でアクションが高評価された、長男の新田真剣佑(24)に期待を寄せ「『剣心』は良かった。本格的な日本の時代劇で主演をやらせたい」と熱望していたという。関係者は「今月末に会おうと言っていて『ワクチン接種券、来ましたか?』と聞いたら『来てるけど、考えている』って…。本当に元気だったのでビックリしています」と、千葉さんの死を惜しんだ。