11日から放送のテレビ東京系ドラマ「じゃない方の彼女」(月曜午後11時6分)で主演する俳優濱田岳(33)を取材した。

お笑い芸人の目立たない方、みんなが選ぶものとは違う方、クラスの主役じゃない方など、「じゃない方」にスポットを当てた不倫コメディーで、濱田は、目立つことのない人生を送ってきた大学准教授・雅也を演じる。

濱田は「“じゃない方”として生きてきて良かったなと思いました」と、自分自身を“じゃない方”に割り当て、がっつくことなく、割り切って生きてきたと話した。

9歳の頃、TBS系連続ドラマ「ひとりぼっちの君に」でデビューした。いきなりドラマに出始めたことにより、苦しめられたこともあったという。「僕を取り巻く周りの環境が変わって、街を歩いていたら、指を指されたり、ただの小学生だった僕にとっては傷つく出来事でした。つらいな、とか、苦しいなって」と当時の心境を回想した。そんなとき、力になったのが当時のラジオで流れてきた「THE BLUE HEARTS」の曲だったという。「ブルーハーツが『いいじゃないかお前はお前で。お前はお前でいいんだぜっ』って言ってくれている感じがして。じゃあ、そのままいこうっていう。ブルーハーツの曲が今でもバイブルみたいになっています」と話した。

「自分は自分」という信念を、9歳から持ち続けている。一見、役柄やキャラクターから、控えめで、おっとりとした性格を想像してしまうが、実はそうでもない。本人が「西野カナを聞くんだったら長渕剛を聞くっていう、それ系の頑固さもあるんです」と笑うように、意外に“強情”な一面も持っていた。