第22回東京フィルメックス授賞式が7日、東京・有楽町朝日ホールで行われ、3月のベルリン映画祭で審査員大賞(銀熊賞)を受賞した、濱口竜介監督(42)の「偶然と想像」(12月17日公開)が観客賞に選ばれた。「偶然と想像」は東京フィルメックスオープニング作品で、日本で初お披露目された。

この日、濱口監督は来場せず、代わりに高田聡プロデューサーが登壇して同監督のメッセージを代読した。

「このたびは、観客賞をいただいたということで、心よりうれしく思っています。08年『PASSION』という作品で初めて参加しました。それから13年たって、自分が、このように大きな、温かい気持ちになれるような賞をいただけて、とてもうれしく思っています。『偶然と想像』に『PASSION』の出演者がいるということも、この受賞の喜びを、さらに大きくしてくれています。今回、日本で初めて受け止めてくれた観客の皆さんに感謝します。会場から大きな笑い声が響く度に、幸せな気持ちになりました」

高田プロデューサーは「劇場公開も、いつかという目標も定めずに作った。オープニング作品に定めて頂き、観客からご評価いただいたことを、うれしく思う」とスピーチした。