令和初の出張で北海道にいる。コロナ禍で移動することもままならなかった時を経て、2年8カ月ぶりだ。氷点下10度以下になることもあると聞いて、万全の準備をして21日、北海道に乗り込むつもりだった。

だが、突然、2日間早まった。神田沙也加さんの突然の訃報だ。18日の深夜にホテルで亡くなったことが伝えられた。19日に予定していたM-1決勝取材を後輩に託し、手近にある衣類をトランクに放り込んで、北海道行きの飛行機に乗った。

現地では不確かな情報も出る中で精査しながら、関連の現場をかけずり回った。何よりもつらいのが、沙也加さんの35歳という年齢。まだまだ、楽しいことも、つらいことも経験できる、これからの年齢だった。

22日には、父親の神田正輝(71)と母親の松田聖子(59)が斎場で、そろって取材に応じた。前日夜に後輩記者にバトンを渡して、別件取材のために移動していたが、写真だけでも悲痛な思いが伝わってくる。

葬儀は終わっても、悲しみが癒えるには時間がかかる。年末で、今年亡くなった人を振り返る企画の準備も進む中での、悲しすぎる取材だった。

 

◆主な相談窓口

・いのちの電話

ナビダイヤル=0570・783・556(午前10時~午後10時)

フリーダイヤル=0120・783・556(午後4時~同9時。毎月10日は午前8時~11日午前8時)

 

・日本いのちの電話連盟

https://www.inochinodenwa.org/