1963年(昭38)に「野のユリ」(ラルフ・ネルソン監督)で、黒人として初めて米アカデミー賞主演男優賞を受賞した米俳優シドニー・ポワチエさんが亡くなった。94歳だった。米国とともに国籍を持つバハマ政府が7日(日本時間8日)発表した。

ポワチエさんは両親が滞在中の米マイアミで生まれ、バハマに帰国も10代で米国に戻り、陸軍を経てアフリカ系米国人の劇団に入り46年にデビュー。白人俳優が主要な役を占めた当時、高い演技力から主要な役を演じる唯一の黒人俳優となった。97年から10年、バハマの駐日大使も務めた。