梶裕貴(36)が23日、東京・新宿ピカデリーで行われたアニメ映画「銀河英雄伝説 Die Neue These 激突 第一章」(多田俊介監督、3月4日公開)完成披露上映会舞台あいさつで、作品について「戦争を身近な熱を持って伝えてくれる作品」と語った。

「銀河英雄伝説」は作家の田中芳樹氏が1982年(昭57)に徳間書店から第1巻を刊行し、本伝10巻、外伝5巻、累計売り上げ1500万部を記録し、今も増刷が続くSFシリーズ。銀河帝国と、帝国から独立した自由惑星同盟の戦いを、壮大な世界観、歴史とともに描く。

サードシーズンとなる「-激突」は、帝国暦489年(宇宙暦798年)が舞台。1月に、自由惑星同盟軍イゼルローン駐留艦隊分艦隊と、銀河帝国軍の遭遇戦が勃発。ヤン・ウェンリー提督(声=鈴村健一)の被保護者ユリアン・ミンツ(同=梶裕貴)は、新兵の1人として初陣に臨む物語。

梶は、今作で演じたユリアンの印象を聞かれ「変化が大きいのはユリアン。初陣なんです。年齢も中身としても、達観している部分がある少年ですけど、大きくなって兵として加わる自体が大きな変化」と語った。その上で、作品について「戦争を、身近な熱を持って伝えてくれる作品。ユリアンがついに戦場に乗り込む緊張感、焦燥感がリアルに伝わってくると思う。彼が新たにどういう感情を覚え、成長していくかが大きい。ヤン提督のために、何が出来るかというのが行動理念…そこを伝えられたら」と熱っぽく語った。

「銀河英雄伝説」は、帝国軍と同盟軍が展開する、壮大な艦隊戦も作品の大きな魅力だが、今回はユリアン個人の戦いにフィーチャーされる。梶は「(いつもは)大きい船同士の広い話。今回は、1人のパイロット同士の戦い…より死が間近にある。危うさを感じられるのかな? (ユリアンと同僚の)年齢が近いからこそ、中身の違い、精神の差を感じる機会にもなるのかな?」と熱く語った。