女優奈緒(27)と俳優風間俊介(38)が、舞台「恭しき娼婦(うやうやしきしょうふ)」(6月4日初日、東京・紀伊國屋ホールなど)に出演することが27日、分かった。

同作は哲学者ジャン=ポール・サルトルが46年に発表した戯曲で、非情な世界における人間の権利、尊厳、自由などの、いつの世も人類が向き合う問題に正面から取り組んだ作品。米国南部を舞台に、冤罪(えんざい)をかぶせられて逃走する黒人青年をかくまう娼婦リズィー(奈緒)が、街の権力者の息子で白人のフレッド(風間)から虚偽の証言をするよう迫られる。人間の深層心理をあぶり出すような物語だ。栗山民也氏が演出を担当する。

奈緒は「自分にとっても本当に大きな挑戦になるなと思いました。自分にはまだ早いのではないかという気持ちもあったのですが、決まったからには一生懸命お稽古を重ねて、成長できるように頑張りたいです」と誓った。風間は「不条理なことが多い今の世の中で、こういった楽しいだけではない、いろいろな困難に立ち向かう物語を、栗山さん奈緒さんはじめこのメンバーと一緒に作れることがうれしいです」と話した。