元夫で俳優のジョニー・デップ(59)に名誉毀損(きそん)で訴えられていた裁判に敗訴した女優アンバー・ハード(36)が、評決の破棄を求める意見書を裁判所に提出したことが分かった。上訴するとみられていたハードだが、証拠の欠如と陪審員の人選手続きに不備があったと主張し、裁判のやり直しを求めているという。

2018年にワシントン・ポスト紙に自身が家庭内暴力(DV)の被害者だと寄稿したことに対し、デップから名誉毀損(きそん)で訴えられていたハードは、裁判所から1035万ドル(約13億9000万円)の損害賠償の支払いを命じられていた。デップ側はDVを一貫して否定しており、テレビ中継された裁判ではハードの主張の矛盾が明るみになるなど全米中で注目された。ハードの弁護士は、選ばれた陪審員7人のうちの1人の年齢が1945年生まれとされていたが、調べでは70年生まれだったことが判明したと主張し、適切な審査を受けていなかったと訴えている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)