シンガー・ソングライター吉田拓郎(76)が21日、フジテレビ系音楽バラエティー番組「LOVE LOVE あいしてる 最終回・吉田拓郎卒業SP」(午後8時)に出演した。6月29日発売のアルバム「ah-面白かった」をもって「52年のアーティスト活動にピリオドを打つ」ことを表明しており、最後のテレビ出演となる。

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拓郎の最後のテレビ出演が「LOVE LOVE あいしてる」になったのは、拓郎自身の番組への強い思いからだった。17年、レギュラー放送終了から16年ぶりに特番が放送された後も、拓郎は常にフジテレビサイドと「またやりたいね」とメールのやりとりを続けてきた。

今年の正月に堂本光一が「今年こそ『LOVE LOVE あいしてる』が実現することを心から願っています」というメールを送ったことで、拓郎にスイッチが入ったという。1月末に拓郎自身から三浦淳チーフプロデューサーに「(特番を)出来ないかな」とメールが来て、企画が動き出した。拓郎自身は昨年10月の時点で「ラストのテレビ出演は『LOVE-』にする」と話していたという。

ゲストの木村拓哉とあいみょんも拓郎の希望。木村について、拓郎は「体から出ているすさまじいオーラを、もう1度感じてみたい」と希望したという。

◆吉田拓郎(よしだ・たくろう)1946年(昭21)鹿児島県生まれ。小学時代から広島市で育つ。広島商科大卒。70年よしだたくろうとして「イメージの詩」でデビュー。72年「結婚しようよ」が大ヒット。74年森進一に提供した「襟裳岬」が日本レコード大賞受賞。75年には井上陽水、泉谷しげる、小室等とともにフォーライフレコードを設立。03年に肺がん、14年にのどのがんを患った。86年12月女優森下愛子と結婚。

◆「LOVE LOVE あいしてる」 96年10月から01年3月まで、フジテレビ系で土曜午後11時半から30分間放送。01年4月スタートした同局系「堂本兄弟」の前身番組。トークや「LOVE LOVE ALL STARS」をバックバンドにした生演奏などがメイン。篠原ともえ、THE ALFEE坂崎幸之助、ブラザー・トムらが出演した。