関西テレビ(カンテレ、大阪市北区)の羽牟正一社長が28日、オンラインで会見し、自局報道番組「報道RUNNER」キャスターの新実彰平アナウンサー(33)が番組内で、亡くなった安倍晋三元首相について「生きて歴史の審判を」と語り、SNSなどで批判を浴びた件を問われ、新実アナへ理解を示した。

羽牟社長は「当社が制作した番組についての責任は、個人でなく関西テレビになります」と前置きした上で、問題に言及。「今回の発言、安倍元総理が突然亡くなられたということを悼みつつ、長期政権の検証は必要である。そういう意図のもとでの発言だと思っています」と続けた。

「より的確な表現があったのではないか-。そういう面もあります」とも言い、番組への厳しい意見は受け止める覚悟も示した。

ただし、それと同時に「社員、スタッフは大切な存在。健康、安全を守るためにきちっと対応していきたい」。度を過ぎる批判、誹謗(ひぼう)中傷とは闘う姿勢も見せ「新実君には引き続き頑張ってほしいと思っています」と語った。

新実アナは、7月12日の番組の中で、安倍氏の葬儀に参列した自民党の松川るい参院議員へのインタビューを報じ、「生きて歴史の審判を受けてほしかった」と発言。SNS上で、批判の声がふくらんでいた。