前田敦子(31)が6日、東京・テアトル新宿で行われた映画「コンビニエンス・ストーリー」公開記念舞台あいさつで、三木聡監督(60)から「動の天才」と絶賛された。その上で、いつから才能があるのかと聞かれ「秋元さんが、見つけてくれた時じゃないですか?」と、AKB48総合プロデューサーの秋元康氏(64)に見出された時だと即答した。

前田は劇中で、主演の成田凌(28)が演じたスランプ中の売れない脚本家、加藤が異世界で出会った、コンビニ店主の妖艶な妻惠子を演じた。トークの中で、「静の天才・成田凌、動の天才・前田敦子って感じ」と自らを評した三木監督から、次のように絶賛された。

三木監督 前田さんって、いわゆる天然。何、言ってるんだろう? って思うことがある。俺の台本なんで、訳わかんないわけですけど、芝居の本質的なところに、たどり着くのが、すごい速い。世界的レベル…この現場においてはポテンシャルがすごい。世界レベルの才能…世界のマエアツ。数える時に、時々、面白い顔をする方じゃない。

前田は、三木監督から「どっから天才ぶりは?(AKB48で)センターにいた時から?」と聞かれた。成田からも「いつから天才なんですか? という質問」と補足されると「秋元さんが、見つけてくれた時じゃないですか?」と答えた。これには、同監督も「あの、おっさん、すごいっすよね」と秋元氏をたたえた。

一方で、前田は、三木監督の「仕事のメリハリは、きっとある方なんだろうな。一生懸命、やっている時と、やっていない時がある」とのツッコミには「何ですか、それ? どこですか?」と苦笑も、絶賛には満足した様子だった。さらに撮影について聞かれると「着いた瞬間、はぁ…どこだろう? みたいなところで撮影が行われましたし、せりふも、せりふ。覚えていない…夢見心地だったんだろうなと」と笑みを浮かべた。

「コンビニエンス・ストーリー」は、スランプ中の売れない脚本家、加藤(成田)が、ある日、恋人ジグザグ(片山友希)の飼い犬“ケルベロス”に執筆中の脚本を消され、腹立ちまぎれに山奥に捨ててしまう。後味の悪さから探しに戻るが、レンタカーが突然故障して立ち往生。霧の中のたたずむコンビニ「リソーマート」で働く妖艶な人妻・惠子(前田)に助けられ、彼女の夫のコンビニオーナー南雲(六角精児)の家に泊めてもらう。しかし、惠子の誘惑、消えたトラック、鳴り響くクラシック音楽、凄惨な殺人事件、死者の魂が集う温泉町……加藤はすでに現世から切り離された異世界にはまり込んだことに気づいていない、という物語。三木監督が脚本も手掛けた。