数々の危険なスタントを自らこなしてきたことで知られる米俳優トム・クルーズ(60)が、大ヒット公開中の映画「トップガン マーヴェリック」の関係者向け上映会のために撮影された映像で、飛行中の2人乗りのプロペラ機の上で命綱なしでつかまり立ちしていたことが明らかになった。今年4月に米ラスベガスで開催された劇場関係者が集うコンベンション「シネマコン」で同作がサプライズ上映された際に本編の前に公開された1分10秒ほどの映像がこのほどSNSに流出し、度肝を抜くスタントに驚きの声が上がっている。

問題の映像は南アフリカの上空で撮影されたもので、命綱もヘルメットもなしで飛行機に取り付けられたカメラを固定する器具につかまりながら立つクルーズが、「ミッション:インポッシブル」シリーズ最新作を撮影中のため会場に行けなかったと語り、集まった人々に映像を通じて挨拶しているもの。映像の後半では来年7月公開予定の最新作「ミッション:インポッシブル/デッドレコニングPART ONE」でメガホンを取っているクリストファー・マッカリー監督を乗せた別の飛行機が現れ、真横に並ぶと「暗くなるし、ガソリンも少ないから撮影を続けないと」と撮影再開を指示。ラストは「アクション」の掛け声と共に飛行機が旋回して急降下するという、映画本編さながらのアクションに挑戦している。つかまり立ちしたまま真っ逆さまになったクルーズは、「映画館で会いましょ」と叫び、手を振っている姿も確認できる。前代未聞の命知らずのスタントにファンからは歓喜の声が上がっている。

「ミッション:インポッシブル/デッドレコニングPART ONE」でクルーズは、オフロードバイクで崖から飛び降りる危険なスタントに挑戦していることが解禁された予告編から明らかになっているが、今回の映像が公開されたことで新たに飛行機を使った難易度の高いスタントにも挑戦している可能性が浮上している。

クルーズは同シリーズ5作目「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」(2015年)でも、滑走路を走行する軍用機の翼に飛び乗り、猛スピードで離陸する機体のドアにしがみつくスタントを披露したことがある。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)