女優菊池日菜子(20)が、大泉洋主演の映画「月の満ち欠け」(廣木隆一監督、12月2日公開)で、複雑な物語の中で鍵を握る小山内瑠璃を演じる。先月公開され、再生回数が700万回を超えたKing Gnuの「雨燦々」のMVにも出演し、話題を集めた若手注目株に、「生まれ変わっても逢いたい人」を聞いた。

映画の原作は17年に直木賞を受賞し、累計発行部数26万部を超えた佐藤正午氏の同名小説。一見何の関係もない夫婦とかつての恋人たちをつなぐ、誰も想像もしえなかった数奇で壮大なラブストーリー。

菊池は「私自身、現実から離れたようなことは信じる方ではないんですけど…脚本を読んだ時に『あったらいいな』って思えるような作品でした。その『あったらいいな』という感情だけで、救われる時があるなってすごく思いました。演技でどう表現しようかという不安も同時に芽生えてきましたけど、自分の表現でより一層、その脚本をよくできたらと思いました」と脚本を読んだ感想を話した。

同作のポスターやサイトでは、「生まれ変わっても、あなたに逢いたい-」と書かれている。これにちなみ、生まれ変わっても逢いたい人を聞いた。

菊池は「現代で言うと、一番会いたいのは、憧れの女優さんである高畑充希さんですね。あとやっぱり、そうですね…生まれ変わっても家族には会いたいなと思います」と答えた。その後、「もっと現実離れしたことを言うと」と切り出し、こう続けた。

「私、萩原朔太郎さんにすごく会いたいなって思います。小説家さんで、まずすごく顔がいいんですけど(笑い)。みなさん、学生の頃、『国語便覧』で1回は見たことがあって、多分『かっこいいな』と思ってる人が大半だと思うんですけど、この目で見てみたいなって思います。(もし会えたらどうする?)話せないです!絶対に(笑い)。ちょっと遠くから、肉眼で見てみたいなって思います」

少し恥ずかしそうには話していたのが印象的だった。今年の2月に20歳になった、将来が楽しみな存在だ。20歳の記念に、誕生日である2月3日から「5年手帳」を始めたという。「去年のこの日に、自分が何をしてどう思っていたのかを、見返せるようにしようと思って始めました」。5年後、その手帳が文字でぎっしり埋まる頃には、どんな活躍をしているのか。非常に楽しみだ。【佐藤勝亮】