テレビ東京は29日、都内の同局で定例社長会見を行い、石川一郎社長らが、27日に行われた安倍晋三元首相の国葬開催時の報道態勢について説明した。

同局は27日午後2時の国葬開始前の午後1時40分から5分間のみ報道特番を届け、その後の同1時45分からは「午後ロードショー」枠で予定通り映画「ベートーベン」を放送。ニュース配信サイトのテレ東BIZでは解説を交えながら最初から最後まで生配信を行ったが、ネット上などでは「ブレない」「安定のテレ東」などという声が相次いでいた。

石川社長は会見で「いつものテレ東というかね、そういうことだと思いますよ。うちがそうしないとみなさん書く原稿なくなっちゃうでしょう」と冗談交じりに語って笑いを誘った。視聴者センターに届いた意見には肯定的なものが多かったといい「褒めてもらおうとかそういうことでやっているわけじゃないんですけど、結果として5分特番で、配信では全て見られるようにしたので報道機関としての責務は果たしたと思っています。それで評価されればうれしいし、批判は今後につなげていきたいと思います」とした。

映画「ベートーベン」は、5人家族の家に迷い込んだセントバーナード犬を中心に繰り広げられる米国のコメディー作品。斎藤勇総合編成局長は作品選択の理由については「とてもいい映画でございまして。この日に見て頂きたいという総合的な判断です」と説明。「もちろん映画の内容は国葬とは関係ないです」と語った。