10月31日放送の女優長澤まさみ(35)主演のフジテレビ系連続ドラマ「エルピス-希望、あるいは災い-」(月曜午後10時、初回15分拡大)の第2話の平均世帯視聴率が1日、7・3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と分かった。初回は8・0%だった。

平均個人視聴率は3・8%だった。初回は4・4%だった。

長澤にとって18年4月期のフジテレビ系「コンフィデンスマンJP」以来、4年半ぶりの連続ドラマ出演。

長澤演じる大洋テレビのアナウンサー浅川恵那(えな)は、入社当初は抜群の容姿と好感度の高さから「10年に1人の逸材」ともてはやされ、ゴールデンタイムのニュース番組のサブキャスターを務める。しかし、複数番組を担当する激務のなかで徐々に人気に陰りが見え始めたところで、週刊誌に路上キス写真を撮影され、ニュース番組を降板。現在は、社内や視聴者から「落ちぶれた」と後ろ指をさされながら“制作者の墓場”と揶揄(やゆ)される深夜の情報番組「フライデーボンボン」のコーナーMCを担当している。

そこへ若手ディレクター岸本拓朗(眞栄田郷敦=22)が、犯人とされた男の死刑が確定した10代女性連続殺人事件の真相追及を持ちかける。冤罪(えんざい)疑惑を追うなかで、恵那が失った“自分の価値”を再び見いだしていく社会派エンターテインメント。2人の先輩で報道局のエース記者・斎藤正一役として鈴木亮平(39)が出演する。

題名の「エルピス(Elpis)」とは、古代ギリシャ神話で中からさまざまな災厄が飛び出したと伝えられる「パンドラの箱」に唯一残されていたものとされる。良きことの予測として「希望」、あしきことや災いの予測として「予兆・予見」とも訳される言葉。

第2話で、拓朗の「真犯人は野放しになっている」という言葉が、まるで何かの合図だったかのように、行方不明になっていた中学2年生の女子生徒が遺体で発見される。かつて世間を騒がせた連続殺人事件と同じ手口で殺害され、遺体発見現場も同じ神奈川県八頭尾山の山中だった。

当時犯人として逮捕・起訴された、松本良夫死刑囚(片岡正二郎)の冤罪を拓郎は訴える。その言葉に、わずかな可能性を見た恵那は、番組で過去の事件を調査報道したいと考える。しかし、プロデューサーの村井(岡部たかし)に取り合ってもらえるはずもなかった。

恵那はひとまず、1人で事件を洗い直す。そして、当時14歳で、逮捕当日に松本の家で保護されたヘアメークのチェリーこと大山さくら(三浦透子)が書きためた裁判記録をもとに、松本が殺人を犯したとされる日の足取りを確認する。そこで恵那は、検察側のある主張に違和感を覚える。

一方、事の重大さに気づき、一度は真相究明から手を引いた拓朗だったが、恵那が本格的に動きだしたことを知り、自分も手伝いたいと申し出る。中途半端な覚悟にあきれつつも、とりあえず戦力として拓朗の力を借りることにした恵那。

するとその直後、担当弁護士の木村卓(六角精児)を通して面会を申し込んでいた松本死刑囚本人から、恵那宛てに手紙が届く。さらに、思いもよらない人物から1本の電話がかかってきた。