濱田岳(34)が、来年1月21日にスタートするNHK土曜ドラマ「探偵ロマンス」(土曜午後10時、全4回)に主演することが31日、分かった。推理小説家・江戸川乱歩の誕生秘話を描くエンターテインメント作で、1923年(大12)に作家デビューした乱歩の文筆業開始100年の節目に放送される。連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」の制作チームが手がける。

20世紀初頭が舞台の物語。濱田は、シャーロックホームズや怪盗ルパンを書いた推理小説家・ドイルら海外の推理小説家に憧れる平井太郎を演じる。安い賃金の仕事を転々としながら貧乏生活を送っているが、ある日、草刈正雄(70)演じる初老の名探偵・白井三郎と出会う。太郎は三郎のユーモアとペーソスに魅了され、三郎も太郎のとっぴな発想や情熱に心動かされる。やがて2人はバディを組み、探偵稼業へと乗り出していく。

濱田は役どころについて「太郎は泥くさく、くさくさしちゃった人間味というのもすごく濃い人で、卑屈な若者、時代の波にのみ込まれた若者という印象です。難しい役柄なので演出と日々相談しながら演じています」とコメント。「カムカム-」でともに仕事をした演出家・安達もじり氏と再びの顔合わせとなり「誰もが信頼している数少ないディレクターの元で、台本の1番手に名前が載るようなポジションでやらせていただけるというのは、ものすごく役者冥利(みょうり)に尽きることです」と話す。

撮影現場の雰囲気も語り「現場は今、もじりさんが演出する人間模様やハートの部分のやりとりとアクションシーンが化学反応を起こしつつあるところ。ゴールには必ずこの化学反応が起きると思うので、視聴者の皆さまにも楽しんでいただけると思います。撮影を進めながら日々自信がついていくのを体感しているので、安心して楽しみに待っていてくださいね」と語った。

ロマンス、笑い、涙、魂の叫び、アクションなど要素てんこ盛りの作品。三郎を演じる草刈は「探偵ロマンスの撮影では、アクションがありとても大変ですが、時代背景や衣装など見どころがたくさんありますので楽しんでいただけたらうれしいです」と話している。

共演は石橋静河、泉澤祐希、本上まなみ、SixTONES森本慎太郎、大友康平、世古口凌、浅香航大、岸部一徳、松本若菜、近藤芳正、尾上菊之助。

脚本家・坪田文氏のオリジナル作品で、主題歌・音楽を大橋トリオが担当する。