アジア人女優として初めて主演女優賞にノミネートされた、中国系マレーシア人の女優ミシェル・ヨー(60)が「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」(ダニエル・クワン&ダニエル・シャイナート監督)でオスカーを獲得した。ヨーは壇上で「ありがとうございます。私のような小さい子どもたち、今日見ている皆さんへ…これは皆さんの希望、夢はかなうという証し」と声を震わせた。

劇中で、経営するコインランドリーが破産寸前ながら、助演男優賞を受賞したキー・ホイ・クァン演じる、別の宇宙から来たと名乗る夫に強大な悪と戦う使命を託された女性を演じた。役どころを踏まえ「女性の皆さんへ年を取った? なんて聞いてはダメですよ」とジョークを口にした。

そして「母、世界中のお母さんたちにささげたい。彼女らがスーパーヒーロー。彼女たちがいるから、私たちがいる。84歳の母はマレーシアで見てくれている。これ(オスカー)持ち帰るからね。皆さんのサポートがあったから、ここに立てている。アカデミー、ありがとう…これは歴史的なこと」と感激した。