歌舞伎俳優市川猿之助(47)が主演し、途中休演した東京・明治座「市川猿之助奮闘歌舞伎公演」が28日、千秋楽を迎えた。

夜の部「御贔屓繋馬」終演後、主演を務めた中村隼人(29)が登場、幕前に正座すると、何度も深くお辞儀をしてあいさつした。

隼人は涙声で「座中一同、このようなことになってしまい悲しく、悔しい思いでおりますけど、なによりつらいのは、ご親族、何年、何十年と澤瀉屋を支えてきた一門、ファンの皆様」とおもんぱかった。

さらに「若手一同は猿之助兄さんに支えられて今がある。とにかく我々は、ずっと味方でいようと思っています」としたが「皆様に(味方でいることを)お願いするのは難しい状況」と、苦しい胸の内も。

隼人が「いつかまた会える日を信じて、精進してまいります」と言うと、観客からは「会えるよ!」と声が飛んだ。

6、7月は歌舞伎座公演が発表されているが、隼人は「猿之助兄さんの作り上げた座組が、来月、再来月、その次も続きます。まだ、どうなるか分かりませんが、皆で協力して、歌舞伎を盛り上げてまいります」と、絶叫した。