5月18日に東京・目黒の自宅で両親とともに倒れていた歌舞伎俳優市川猿之助(47)が出演していた映画「劇場版 緊急取調室 THE FINAL」(常廣丈太監督)の製作委員会は1日、公開の延期を発表した。当初、16日の公開を予定していたが、公開延期の理由を「総合的な判断により」と説明した。

「劇場版 緊急取調室 THE FINAL」は、14年1月期からテレビ朝日系で放送がスタートしたドラマの映画化作品で、テレビ朝日でも公開週にスペシャルドラマの放送が予定されていたが、こちらも放送の延期が決まった。同局は「現時点では事実関係を十分に把握することが難しく、総合的に判断して放送を延期することとしました」とのコメントを発表した。

猿之助は「劇場版 緊急取調室 THE FINAL」で、主演の天海祐希(55)演じる警視庁捜査一課の緊急事案対応取調班(通称キントリ)の真壁有希子らが“ある疑惑”を知って対決に向かう、内閣総理大臣・長内洋次郎を演じた。同局の関係者は、猿之助がスペシャルドラマに出演していたか否かについては「スペシャルドラマの情報は開示する前でしたので(猿之助さんが)出演しているかどうか、お答えは控えさせていただきます」とコメントした。

◆「緊急取調室」 スリリングかつ爽快な物語が受け、17年4月期、19年4月期、21年7月期と連ドラは4季放送され、全39話の平均世帯視聴率は13・1%(関東地区・ビデオリサーチ調べ)を記録。15年9月と今年1月にはドラマスペシャルも放送された。「劇場版 緊急取調室 THE FINAL」は、超大型台風が連続発生し、国家を揺るがす非常事態の最中、内閣総理大臣・長内洋次郎(市川猿之助)が、災害対策会議に10分遅れて到着。その「空白の10分」を糾弾する暴漢・森下弘道(佐々木蔵之介)が現れ、総理大臣襲撃事件が発生する。警視庁は、森下の起こしたテロ事件を早急に解決するため、キントリの緊急招集を決定。真壁有希子らキントリチームは取調べを開始するが、森下は犯行動機を語らないどころか「取調室に総理大臣を連れて来い!」と無謀な要求を繰り返す。取調べが行き詰まる中、長内総理に“ある疑惑”が浮かび上がり、有希子は真相解明のために「総理を取調べたいんです」と総理大臣を事情聴取すべく動き出し、全てを懸けて、前代未聞の取調べ…内閣総理大臣との最後の闘いに挑む。