来年創立110周年を迎える宝塚歌劇団は10日、兵庫県宝塚市の宝塚ホテルで、記念事業を発表した。

宙組新トップに就いた芹香斗亜は、来年の宝塚大劇場作で5月17日に開幕する「宝塚110年の恋のうた」「FINAL FANTASY XV1(16)」で、大ヒットゲームの世界観に臨むことが決まった。「FINAL-」は、小柳奈穂子氏の演出になる。

会見には、木場健之理事長とともに、花組の柚香光、月組の月城かなと、星組の礼真琴、宙組の芹香斗亜と、東京公演中の雪組・彩風咲奈はリモートで参加し、5組トップがそろった。

芹香の母は、元雪組トップ杜けあきらと同期の65期生、男役として活躍した白川亜樹。平成以降では初の“2世トップ”になる。この日が、トップ就任後、初の公の仕事で「110年もの間、挑戦し、伝統を守り続けてきた諸先輩方の思いを胸に、感謝の気持ちをもって、宙組一丸となって頑張りたい」と意気込んだ。

「FINAL-」については「私自身もファンであり、たいへん心躍る作品です」と笑顔を見せた。

1月の110周年本拠地幕開けは星組公演「RRR×TAKA“R”AZUKA ルートビーム」がすでに発表されており、星組トップの礼真琴は「初の舞台化に新たなステージを作っていけたら」。星組は100周年時にも1月の幕開け作を担っており、礼は「10年前にも、元日から公演をさせていただき、この10年の時をこえて、身の引き締まる思いです」と語った。

星組に続き、2月9日~3月24日は花組公演。小池修一郎氏の書き下ろしミュージカル「アルカンシェル~パリに架かる虹~」で、トップ柚香は、ナチスの圧力と戦うパリのダンサーを演じる。

柚香は「今なお世界で争いが絶えない中、世界平和への希求も込めてお届けし、次の120周年へ大きな虹をかけられるよう、心してつとめたい」と話した。

3月29日~5月12は月組公演で、「Etrnal Voice 消え残る想い」「Grande TAKARAZUKA 110!」。ショーは110周年記念で、トップ月城は「初舞台生を迎えますので、さわやかな歌、舞台を届けられるよう」などと語った。

月組の後に宙組公演が続き、来年の大劇場作前半の締めは雪組公演で、7月6日~8月11日の「ベルサイユのばら-フェルゼン編-」。トップ彩風は「諸先輩方が大切に受け継いでこられた作品、財産に挑戦させていただけ、身の引き締まる思いです。新人公演時代にも、挑戦させていただいたフェルゼン役に、幸せしかありません」などと、リモート画面越しに笑顔をまじえてコメントした。

また、4月9日に110周年記念式典を、6月29、30日にはタカラヅカスペシャル2024を、ともに宝塚大劇場で行う。

10年に一度の恒例大運動会は10月16日に大阪城ホールで開催されることも発表された。