実写映画「バービー」(11日公開)で監督を務めた、グレタ・ガーウィグ氏が2日、都内で行われた同作のジャパンプレミアイベントに登壇し、米国の映画公式X(旧ツイッター)アカウントが、ファンらが投稿した原爆投下を想起させる画像に好意的な反応を返していた問題については言及しなかった。

この問題は「バービー」と、原爆を開発した物理学者を描いた映画「オッペンハイマー(原題)」(ユニバーサル・ピクチャーズ)が米国で同じ7月21日に公開されたことから「バーベンハイマー」という造語などが広がり、観る順番が話題になったり、2つの作品のキャラクターと、キノコ雲や爆発などのイメージを組み合わせたファンアートが次々に作成・投稿された。「バービー」の米国のX(旧ツイッター)公式アカウントがその一部に「It’s going to be a summer to remember(思い出に残る夏になりそう)」などの言葉をハートマークの絵文字などとともにコメントしたこともあり、日本語アカウントを中心に「酷い」など批判が相次いでいた。

米ワーナー・ブラザース・フィルム・グループも現地時間7月31日(日本時間1日)に「最近の無神経なソーシャルメディアへの関与を遺憾に思っています。スタジオは心よりお詫び申し上げます」と謝罪。公式アカウントは、問題の投稿を削除した。

舞台あいさつでは、グレタ監督は同作の世界現象に「こんなにワクワクすることはない。映画館で笑って踊れる映画が作れると思っていた」といい、日本公開を控え「本当に日本で自分の作品が上映されるのは夢のよう。見ていただけること大変光栄に思っています」と笑顔を見せた。

今回が初来日となり「本当においしい食事をして、今夜もその予定。またすぐに戻ってきたいくらい。世界の中でも最も好きな街です」と喜んだ。日本のファンへ「たくさんの方が一緒に笑ったり踊り出したり涙する体験をしていただければ」とメッセージを送った。