ジャニーズ事務所東山紀之新社長(56)は7日、都内で行われたジャニー喜多川氏(19年に死去)による性加害をめぐる会見で、「ジャニーズ」の名称を存続させると説明した。また同社の株式を100%保持する前社長の藤島ジュリー景子氏(57)は取締役としてとどまり、補償など被害者の救済に当たっていくとした。4時間12分に及んだロング会見には、国内外から数多くのメディアが駆けつけた。

 

前社長となった藤島ジュリー景子氏が会見に出席した。5月にジャニーズ事務所公式サイトに公開された、ジャニー喜多川氏による性加害問題を謝罪する動画に登場したが、公の場で報道陣の前に姿を見せるのは初めて。社長は引責辞任したが、被害者の補償対応に取り組むため、当面の間、取締役として同社に残ることを明かした。

ジュリー氏は「取締役にいつまでとどまるか」と聞かれると、「補償が速やかに進めば、代表取締役から降りることは考えております。株に関しては私が100%持っているので、その方が補償を進めやすい」。一方で、同族経営が問題視されたことを踏まえ「新経営体制の方々と相談し、考えていきたいと思っております。変えていかなければならないと認識しております」とも語った。

副社長として弟のジャニー氏を長年支え続けた母の藤島メリー泰子名誉会長との関係については「普通の母子関係と全く違いまして…私とメリーと、ざっくばらんに話したことはございません」と告白。おじであるジャニー氏の性加害は一部で伝えられてきたが「家族間でそういう話をしたことは一度もありませんでした」。姉弟が一心同体となって事務所をもり立ててきたが「長い歴史の中、メリーがジャニーのことを守りすぎたことが、調査報告書でも私が知らなかったことを知ることになり、お恥ずかしいことですが非常にショックを受けております」と視線を落とした。

所属タレントへの思いを語る場面では声を震わせ「みんなが、そういうこと(性加害)があってスターになっているわけではなく、1人ずつのタレントが努力して地位を勝ち取っている。そこだけは失望してほしくないし、誤解してほしくない。安心してこれからも応援してやっていただきたい」と目元を拭い訴えた。