米ウォルト・ディズニーの短編アニメ「蒸気船ウィリー」(1928年)に登場した初代版ミッキーマウスの著作権が昨年末で切れ、パブリックドメイン(公共財産)となったことを受け、さっそくミッキーマウスが主人公のホラー映画2本の制作が立て続けに発表された。

元日に発表されたのは、ミッキーマウスに扮(ふん)した覆面殺人鬼が、閉店後の遊戯施設に閉じ込められた若者グループを次々と襲うというホラー映画「ミッキーズ・マウス・トラップ(原題)」。すでに予告編も公開されており、3月24日に北米公開を予定している。

2本目は、タイトル未定のコメディーホラーで、暴力的なミッキーマウスがフェリーの乗客を襲う内容になるという。また、映画化に加えてゲーム制作会社もミッキーマウスが登場するホラーゲーム「インフェステーション・オリジンズ」の制作も発表しており、パブリックドメインになったミッキーマウス関連の作品が今後も続々登場するとみられる。

今回、パブリックドメイン化されたのは、初代版キャラクターのみで、おなじみの白い手袋をして白目のあるカラー版ミッキーマウスの著作権は依然として保護対象となっている。

一足先にパブリックドメインになっていた「くまのプーさん」もすでにホラー映画としてパロディー化されている。2021年末に原作絵本の著作権が消滅した「くまのプーさん」は、昨年夏に「プー あくまのくまさん」の邦題で日本でも公開されて話題になったことで知られる。(ロサンゼルス=千歳香奈子)