オウム真理教や統一教会の問題で知られる、紀藤正樹弁護士(63)が9日、TBSラジオ「生島ヒロシのおはよう定食/一直線」(月~金曜午前5時)に出演した。

性加害問題を報じられたダウンタウン松本人志(60)が、芸能活動を休止して裁判に集中すると発表したことに「裁判に備えるために休止するというのは、やや無理があると思う。問題が浮上してCMとかに起用しづらいタレントということになってくると、事実上は引退せざるを得ない。そこを裁判対策だといって休止というと潔くない。引退した上で、裁判に勝ったら復帰するというのがいいと思う」と話した。

かつてレギュラーだったフジテレビ系「ワイドナショー」(日曜午前10時)に、Xで「出まーす」とポストしたことに、紀藤弁護士は「一方的。仮に被害者という方がいるとすれば、弁明するのは、被害者に対する名誉毀損(きそん)になる。裁判に集中するというのであれば、テレビに出演するのがより被害を拡散することになると思う」と話した。

裁判の見通しについて「裁判はゼロか100しかない。被害者側の言い分が通れば、松本さんの言い分は被害者に対するセカンドレイプになる。それが被害者に対する名誉毀損(きそん)になるから、損害賠償の額が高くなる」と話した。

松本の芸能活動休止、復帰への見通しについて「裁判で勝てば復帰するというのは“起訴休職”みたいなもの。無罪になれば復帰するというのは公務員でも芸能人でもある。でも、芸能人ですから公務員や会社員とは違う。“推定無罪”にというよりは潔く引退して、裁判に集中して、勝ったら戻ってくればいいと思う。その中間を取られたので、若干違和感を感じる」と指摘した。

裁判の期間に関しては「書かれていることが真実であれば、名誉毀損(きそん)には当たらない。真実が客観的な理由で証明できれば、比較的早く1年以内で終わるケースが多い。だけどセクハラとか今回のような密室でのものは、文春側も証人を立てるなどするから、1審の判決まで2年以上かかることが多い。最高裁まで行けば3年くらいかかる」と話した。