元お笑い芸人のエスパー伊東さん(本名伊東万寿男=いとう・ますお)が亡くなったことが16日、分かった。63歳だった。

90年代に上半身裸で黒スパッツをはいて、ボストンバッグを持ってステージに現れて、1人でその中に入り込むシュールな芸でブレーク。2018年(平30)いっぱいで、右変形性股関節症のため芸能活動を休止。その後は老人ホームに入っていた。

親交がある南部虎弾(72)が、「ずっと会えてなかったけど、今日、面倒を見ていた(お笑い芸人の)ビトタケシから電話連絡があって、亡くなったの知りました。残念です」と声を落とした。

南部が最後にエスパーさんの声を聞いたのは半年前だった。「共通の友人と一緒に喫茶店で電話しました。看護師さんを通じての会話しか出来ない状態で、病状を聞くと『車椅子に乗っています。症状は思わしくないです』ということでした。あまりしゃべれなかったけど、その友人が『エスパー兄ちゃん、今度店を出すから来てね』と言うと、小さな声ですが『は~い』と答えていました」と話した。

南部とエスパーさんの付き合いは35年に及ぶ。「まだ、テレビに出られる用になる前に、自分の事務所に誘って付き合うようになった。余りにもいろいろな思い出がありすぎる」と振り返った。