社会学者の古市憲寿氏が28日、X(旧ツイッター)を更新。古典の授業をめぐるSNS上の議論を受け、私見を述べた。

SNS上ではこれまで「無駄な授業」や「人生の役に立たない教科」などが話題になることは多かったが、25日放送のTBS系「ドーナツトーク」でも「無くしたいムダな時間」として古典の授業が挙げられ、ゲスト出演したお笑い芸人のカンニング竹山が「僕も高校生くらいのときからそれを思っていた。今年53歳のおじさんですけど、未だ古典が役に立ったなっていうことが1回もない」と発言したことで、議論が再燃した。

古市氏は「『古典の授業が無駄』といった議論に反射的に反論するひとって、授業時間が有限だということを忘れがちだよね」と反対意見に言及。「そりゃ時間が無限にあれば古典でも何でもすればいいけど、それはたとえば外国語よりも有益なのか。あと反論するひとたちが、どれだけの古典に関する教養を持っているかを知りたいところ」と疑問を呈した。

続くポストでは「みんな教育に期待しすぎだと思う」と指摘し、「この国の高校卒業率は約95%だけど、大人を含めてみんなで大学入学共通テストを受けてみたら、平均何点くらいになるのか。たぶん悲惨な結果になると思う」と推測。「結局、日常的に使ってる知識以外は忘れていくし、逆に必要となれば何歳からでも新しいことは学べる」とつづった。