女優の杉本彩(55)が3日、兵庫・尼崎市で行われたトークセッション「高校生と考える保護犬の未来」に出席した。

杉本は女優、タレントとして活動するかたわら、公益財団法人動物環境・福祉協会Eva理事長として動物愛護にも取り組んでおり、悪質なブリーダーによる動物虐待事件を刑事告発するなど精力的に活動している。

イベントには約100人が参加。基調講演で杉本は「イングランドでは生後6カ月未満の犬猫を販売禁止している。2024年1月からフランスでも犬猫のペットショップでの販売が禁止。アメリカ・ニューヨーク州では、犬・猫・うさぎの販売禁止。世界は動いている。日本もそろそろ考えないといけないのでは」と海外における動物の生体販売の状況を紹介した。

5年をめどに見直し作業を行うよう規定されている動物愛護管理法改正に向け、イングランドと同じ「幼齢動物」の販売禁止を目指して活動しており、「環境省の調査では半分以上の事業者が法令を守っていない。どれだけ厳しく規制をかけても、守れなければ法令規制をかける意味もないので、いっそのこと幼齢動物の販売禁止とした方が指導しやすい。法令違反を見つけることさえも、今の状況では大変。また多くの市民が、生体販売禁止の声を上げている。いつか必ず日本で実現させたい。皆さんの声で実現しませんか?」と呼びかけた。

トークセッションではNPO法人どうぶつ弁護団理事長で弁護士の細川敦史氏、わん権プロジェクト実行委員会代表で尼崎市立琴ノ浦高校3年の中村華恋さん、会場を訪れた人々の発言も交え、保護犬の未来について語り合った。

杉本は「この問題をみなさんと共有できてよかった。やっていると大変なことあるが継続していくことが大事、世代を超えて同じ問題意識をもって取り組むのはすごく大切と思う。これからもみんなで助け合って、活動が継続できるように頑張っていきましょう」と締めくくった。