昨年5月に歌手引退を表明したタレント橋幸夫(80)が15日、都内で謝罪会見を行い、歌手復帰を表明した。26日の「橋幸夫フィルムコンサート&トークショー」(埼玉・大宮ソニックシティ)が復帰ステージとなる。

引退から1年足らずでの“前言撤回”。会見冒頭、「申し訳ございませんでした」と頭を下げた。「反省しきりだった」日々の中で、ファンから届く叱咤(しった)激励が、歌への情熱を再燃させてくれた。「『どうしてやめてしまったのか』『歌声が聞けないのは死ねと言われているようなもの』という声もあった」と、ファンとのやりとりを回顧。歌手活動から離れたことで、歌手としての存在意義を再確認し「浅はかな決断だった。もう1回皆さんのお許しがあれば、声がかれるまで歌わせていただきたい」と訴えた。

引退理由の1つに喉の不調を挙げていたが、現在は「声が出ないわけではない」といい、ボイストレーニングを続けている。「橋幸夫」の名前と歌を継承するためのオーディションで選んだ歌手「二代目橋幸夫yH2」は今後も活動を継続。橋の体力的衰えを考慮し、ステージで橋が歌うことのできない楽曲をサポートする形で歌唱していく。「傘寿」での再挑戦。生涯現役なのかと問われると「亡くなるときが最後だと思います」とし、「もうやめません!」と腹をくくった。【望月千草】