交響曲「第九」200周年記念祭「歓喜のうた」メモリアルコンサート「『ルードウィヒ・B』~HEART SONG(運命の扉は開かれた)~」の制作発表が17日、都内で行われた。

ベートーベンの交響曲「第九」が1824年5月7日にウィーンで初演されて、ちょうど200年に当たる、来月7日に東京オペラシティコンサートホールで昼夜2回上演される。ベートーベンが「第九」を完成させるまでのエピソードを朗読劇で、そしてオーケストラと合唱による「第九」が披露される。

ベートーベンを演じる田代万里生(40)は「壮大なプロジェクト。ウィーンに行って、ベートーベンが住んだ家にも行ったことがあります。偉大な人のイメージでしたが、こぢんまりしたところで音楽を書いていたんだなと思いました。まさか、この年齢になって、ベートーベンの役を演じいるとは思いませんでした。最初は宗教音楽から始まって神様のために、そして次にモーツァルトらは貴族のため、音楽を書いた。いわゆるBGM的な扱いだった。それをベートーベンが“音楽は芸術だ”と。素通りできない音楽を、誰かを立ち止まらせる音楽をたくさん書いている。生涯に引っ越しを60回以上したと言われていて、部屋を散らかしては引っ越したそうです。僕とは正反対ですが、頑張ってベートーベンになりきって部屋を散らかして頑張りたい」と話した。

ベートーベンの秘書シンドラー役の秋野大作(81)は、長髪で登場して「髪の毛だけはベートーベン(笑い)。ベートーベンに縁がなかったので改めて本を読んで勉強しました。真面目だね~。生まれてから悩み抜いて生きている。そこまで悩まなくてもいいんじゃないかと思うくらい。僕なんていいかげんだから、見習わなくちゃ。(ベートーベンは)特に耳が聞こえなくなったのは致命的。僕も最近、耳が聞こえなくなっている、遠くなった。私もベートーベンに負けないように、一生懸命やるんでひとつよろしく」と話した。

他に知念里奈、下村青、黒田こらん、真野響子、岩村力、中川郁史、林眞瑛、大山大輔が出席した。