このほど東京・IMM THEATERで行われた、吉本興業の寄席「東京グランド花月」初日公演を取材する機会に恵まれた。

吉本興業の聖地、大阪・なんばグランド花月で行われている寄席の東京版。この日は中川家やとろサーモン、マユリカ、バッテリィズなど豪華な顔ぶれのコント・漫才と、吉本新喜劇の2本立てで多彩な笑いを巻き起こした。

なかでも印象的だったのが新喜劇に登場した島田珠代(55)。持ち前の人気ギャグを連発して大爆笑をさらいつつ、とある理由で離ればなれになった夫と再会する妻役を熱演。ギャグパートとの切り替えぶりと心のこもった熱い芝居で客席をグッと引き込んだ。

公演後の取材で島田は「このところ東京での新喜劇に割と呼んでいただいているんですけど、東京でやる新喜劇はすごくギャグギャグギャグギャグみたいな、結構総集編みたいな感じ(が多かった)。でも今回は大阪でやってる笑って泣いてっていうお芝居の新喜劇を持ってきたんじゃないか。こういうのを大阪でいつもやってるので、東京でも常に皆さまにお見せできたらすごくいいなと思います」と提言した。

記者自身が関西出身で、土曜の昼にテレビで放送される新喜劇を見て育ってきた。これまで東京公演で披露される新喜劇を見たことがなく趣向の違いがあったことも知らなかったが、今回の取材で見た新喜劇はなじみ深く、かねて記憶にある雰囲気と変わらない笑いや魅力があった。

続けて島田は「そういうポンポンポンってギャグギャグしいやつもいいんですけど、今回はちゃんとお芝居があって、メリハリで笑いがくるみたいな。だんだんお客さんがお芝居に入り込んできてくれるのがすごくよく分かったので、こういうのをもっとやりたい。今回の新喜劇は特におすすめ。すごくいいお話」と胸を張った。

東京と大阪では観客の雰囲気も全く違うという。「東京のお客さんの方がすごい優しい。大阪は結構厳しいよね?」とし、座長の酒井藍(38)も「(大阪は)厳しいときあります。嫌なことあったんかなーって。基本的に優しいんですけど」と明かした。

東京で披露する新喜劇の雰囲気は座長によるといい、島田は「他の座長さんはわりと明るめのギャグギャグしいやつを持ってくるんですけど。あ、藍ちゃんこれ持ってくるんだっていう」と笑顔。酒井も「東京のお客さまに受け入れてもらえるのかなっていう気持ちはあった」としつつ、「すごくウエルカムで、本当にもう大阪も東京もないんだなって。すごくありがたい」と感謝の思いを伝えていた。【玉利朱音】