24年R-1王者街裏ぴんく(41)がミュージカルに初挑戦する「ume-今昔不届者歌劇-」の会見を取材した。そこに同席した、主演するSOPHIA松岡充(54)に男として、そして人間として、ほれた。
芸能記者歴10年ほどのおじさん記者が、松岡を生で取材したのはこれが初めて。本番用の衣装を着ていたことを差し引いても、登場した時から、まるでオーラを放つような存在感に、心の中ではひそかに「お~!!」と驚嘆の声が漏れていた。
ミュージカル初挑戦の街裏は、会見でもやや緊張気味に見えた。畑違いの会見では、それも当然だろう。それを察してか、至る所でパスを出す松岡に興味を引かれたのだ。
この日、会見には4人が出席。松岡から順のあいさつで、街裏はその最後。徐々にガチガチになっていくのが、見ていても分かるくらいだった。ここで松岡は「漫談風にあいさつして」と、一見むちゃぶりに思える要求。だがこれは、松岡の優しさだと感じた。
それでも街裏は過度の緊張のせいか、これを生かせなかった。「小林亜星です」ですべり、会場は水を打ったような静けさに包まれた。
すると、松岡が「初舞台とは思えないエモさがあった」とアシスト。稽古で演出担当の丸尾丸一郎氏が街裏にどんどん要求する姿に「ぴんくさんばかりでね。こっちにも演出つけてよって感じ。出演者もみんな言っていた」とエピソードを語った。
その後も、稽古の初期に街裏が自信をなくしていた際、松岡の言葉で思わず涙をこぼしたエピソードも話した。
そんな中、おじさん記者に最も刺さったのは「利益を得るためは第1目的ではない」という言葉だ。同作を「自分たちが発信するこの世界がどうだ、このこの楽しみどうだ、この優しさどうだというところで集結したみんなが作り出している作品」と位置付け、「何かがアンテナに引っかかってくれる方に見ていただきたい。誰も彼もと僕は思っていなくて、同じ種類のアンテナを持ってる方に届けばいいと思っております」と胸を張った。
言葉だけ切り取れば、かっこつけなきれいごとに聞こえるかもしれない。だが、現場で体験したおじさん記者には刺さったし、かっこよく映った。
この日、同舞台の関係者向けプレビューもあったが、スケジュールの関係で参加できなかった。だが、この作品は見たい。そう思ってチケット購入した。【川田和博】



