元日本テレビのフリーアナウンサー桝太一がキャスターを務める同局系「真相報道 バンキシャ!」(日曜午後6時)で19日、異例の海中生中継を果たした。
番組の冒頭、潜水士の国家資格を有して数多くの海中ロケも行ってきた潜水服姿の枡は「こんばんは。『真相報道 バンキシャ!』です。明日7月20日は海の日ということで、今日の『バンキシャ』は番組史上初めて、海の中から生中継でお送りしてまいります」とリポートした。潜ったのは、長崎県にある五島列島の海。「実は今、この海ではある異変が起きているんです」として、いったん中継を終えた。
約30分後にスタジオからカメラが切り替わると、この海がマダイやイサキ、アオリイカといったうまい魚介類が豊富な漁場であると説明。その後、「最近になって伊勢エビが捕れなくなってしまっているといいます。その大きな原因が磯焼け」と、海の中の海草がなくなる現象を指摘した。
五島市では1989年(平元)に2800ヘクタール以上あった藻場が、18年には0・8ヘクタールまで激減したという。温暖化により食害魚のイスズミが年中、海草を食べてしまうためだ。こうした状況を踏まえ、「磯焼けは日本全国で起こり始めている」と現場から問題提起した。実際に水産庁によると、22年度には30都道府県で「磯焼け」「藻場の減少」があったという。
枡は地元の対策として行っているイスズミの調理法のほか、目の細かい仕切り網を海中に張ってイスズミを入れないようにし、その中で海草が生え始めていることもリポート。「私たちがこれからも豊かな海の幸を受け取るには、海草の森を復活させられるかどうかにかかっているといっても過言ではありません」と語った。
番組の最後、海から上がった枡は、地元の海で捕れたヒラマサの握り寿司をパクリ。「こういったおいしい魚を食べられることが当たり前だとテレビの前の大人の皆さんは思っていらっしゃるかもしれませんけど、これが未来の子どもたちの世代で同じことができるかどうかは、分からない時代が近づき始めています。あえて魚がかわいそうとか、海がかわいそうとは言いません。かわいそうなのはおそらく、未来の私たちなんです」と警鐘を鳴らした。



