東京・銀座の歌舞伎座のこけら落とし公演が4月2日から始まるのを前に、歌舞伎俳優や関係者が18日、東京都千代田区の日本記者クラブで会見し、松竹の迫本淳一社長は「再開場にあたり年間110万人動員を目指したい」と語った。

 迫本社長は「いろいろな形で発信し、オペラやミュージカルに匹敵する、世界から愛される芝居にしたい」と意気込んだ。これまで歌舞伎座の動員数は年間90万~95万人だったがそれ以上の集客を目指すという。

 劇場に併設するオフィスビルの入居率については「6~7割は入居が決まっている。賃料によるが、年間50億円強の売り上げを望んでいる」とした。

 会見に出席した人間国宝の中村吉右衛門は「一口に伝統文化というが、知れば知るほど奥が深い。歌舞伎座で至高の高みを目指し、次代を担う役者に伝えたい」と抱負を語った。